過去の遺作置き場
6月9日
学園祭2日目。
昨日はまぁまぁの客入りだった。
さて今日はどうかなっと・・・・。
学園祭2日目。
昨日はまぁまぁの客入りだった。
さて今日はどうかなっと・・・・。
「相沢さん」
誰かに声をかけられて、そっちを振り向く。
声をかけてきたのは・・・・香里だった。
「香里、何?」
「はい、これあげるわ」
「え?!これって・・・」
俺は驚きながら、香里から手渡されたものを見る。
「護身用の為よ・・・それと、あたし達は店内の警備も兼ねてるから」
「でも、どうして?」
昨日の客を見ていた感じではこんなもの必要無さそうだが・・・・。
「決まってるでしょ?昨日一日で、おそらくうちのクラスの事は知れ渡ってると思うわ。となれば、最悪の事態も想定しておくべきよ」
さ、最悪の事態って・・・・。
一体、何が起こるっつーんだ?
「・・・・まぁ、すぐに分かるわ」
それだけ言うと、香里は行ってしまった。
護身用ねぇ・・・まぁ、良いけどね。
さぁ、開店だ。
昨日と違い、今日は開店と同時に客が殺到していた。
さすがメイド喫茶と言った所か。
「ね~、良いじゃん。ちょっとぐらいさぁ」
「いえ、あの・・・・困ります」
・・・・何故か開店早々、北川がナンパされていた。
北川は困ったような顔で、やんわりと断っている。
何と言うか・・・・ある意味完璧だった。
ちなみに、女子が数人教室の端で落ち込んでいたのは見なかった事にしよう。
さて、そろそろお昼か・・・・。
客が更に増えそうな時間だな。
・・・・って、何だぁ?!
突然、太った奴やらひょろ長いのやら不健康そうな顔のやら、いかにも怪しい男達が喫茶店に入ってきた。
一応客なので断るわけにもいかず・・・・女子は嫌そうな表情を浮かべながら、テーブルに案内している。
唯一平気そうなのは、女装陣だけだった。
・・・・ま、当たり前か。
「きゃあああっ!!」
な、何だ?
いきなり悲鳴が聞こえるなんて・・・・。
不振に思ってそっちへ行ってみると、さっきの不気味な男共が居た。
「う~ん、良いですね~」
「メイドでメガネだなんて、最強の組み合わせなんだな・・・・」
「昨日から来れなかったのは痛いな~」
そんな事を良いながら、注文した品を食い散らかしている。
さっきの悲鳴は、これを見た為の気持ち悪さからだろう。
・・・・これはちょっと注意する必要があるな。
「ちょっと、あなた達」
俺はそいつらの居るテーブルまで行くと、威嚇するような声で話しかける。
「別に物を食べるなとは言わないけど、せめてもう少しマナーを「「「おおぉぉぉっっ!!」」」って何?!」
俺が話している最中に、その不気味な男共は覇気の無い叫びを上げる。
「す、すばらしい・・・」
「巨乳で眼鏡の美少女メイド・・・」
「も、萌え~・・・」
そう言いながら、ゾンビのようにフラフラとよってくる怪しい男達。
な、何か怖いぞっ?!
俺は思わず後ずさる。
「相沢さん!朝渡したあれで撃退するわよ!!」
突然現れた香里が俺に向かってそう叫ぶ。
あぁ、あれか。
なるほど、この為に用意したものだったのか。
よし。
俺と香里は何の前触れもなく、いきなり自分のスカートをたくし上げる。
かなり勢い良くたくし上げたので、下着が見えたかも知れない・・・。
「「「おおぉっ??!!!」」」
案の定、その光景を見て俺たちに近寄ってきていた男共は思わずたくし上げたスカートの中身に注視する。
・・・が、瞬間全員が後ずさる。
何故なら、俺たちのスカートの中から巨大なマシンガンが出てきたからだ。
俺と香里はマシンガンを素早く引き出すと、目の前の男共に銃口を向ける。
「さぁ・・・懺悔の時間よ」
「・・・排除実行・・・」
ダダダダダダダダダダダッ!
軽快な音と共に打ち出されるBB弾。
ちなみに、このタイプの物はかなり威力が高い。
「あいだだだだだだだだ!!!」
「うきゃーーーーーー!!!」
「ほげげががががおごごご・・・」
BB弾の連射を受けて、不気味な断末魔を上げる不気味ーず。
やがて俺と香里が撃ち方を止めると、そこには見るも無残な男達のぼろ雑巾のような姿があった。
「処理班、後片付けは任せるわ。さ、他の皆は仕事に戻りましょう」
そう言うと、香里はマシンガンを元の位置(つまりスカートの中)に戻す。
俺も同じくマシンガンを元に戻した。
「・・・・これ用意しておいて正解だったでしょ?」
「まったくね・・・・」
俺は香里に対して頷いた。
で、一方。
「良いじゃん良いじゃん、仕事なんかほったらかして俺と良い事しようぜぇ~」
「だから、お断りしますって言ってるのに・・・・何度言ったら分かってくれるんでしょう・・・・」
さっきの喧騒の中、北川は未だ口説かれていた。
お前ら、少しは周りに気付け。
そんな感じの2日目
って、もう今日で学園祭終わりだがな。
PR
この記事にコメントする