過去の遺作置き場
6月22日
今日も遅くまで北川の家で、あやめさんに色々と現代機器の使い方を教えていた。
ちなみに名雪は今日は部活で来れない。
あゆと真琴は・・・・自分達にまで教鞭が振るわれる事を恐れて来ていない。
昨日でよっぽど懲りたらしいな。
天野は・・・・知らん。
(そんな酷な事はないでしょう)
何か聞こえた気がしたが、気のせいだな。
(相沢さん、酷いです)
聞こえん、何も聞こえんぞ俺には。
今日も遅くまで北川の家で、あやめさんに色々と現代機器の使い方を教えていた。
ちなみに名雪は今日は部活で来れない。
あゆと真琴は・・・・自分達にまで教鞭が振るわれる事を恐れて来ていない。
昨日でよっぽど懲りたらしいな。
天野は・・・・知らん。
(そんな酷な事はないでしょう)
何か聞こえた気がしたが、気のせいだな。
(相沢さん、酷いです)
聞こえん、何も聞こえんぞ俺には。
さ、話を元に戻そう。
あやめさんに教えるのに必死になっていたせいで、すっかり遅くなってしまった。
夜の帳が下り、もう真っ暗である。
「いや~、悪いな相沢。こんな時間まで付き合せちまって」
「すみません、祐子さん。わたくしの為に・・・・」
全然悪びれた様子のない北川と、申し訳無さそうなあやめさん。
対照的だな・・・・。
「別に気にしなくて良いわ。時間に気付かなかった私も悪いんだし」
「・・・・送ってくか?」
「一応、これでも元男よ?」
「でも今は女だろ。もしもの事もあるし」
「そうですわね。わたくしもその方が宜しいと思います」
う~ん・・・・まぁ、あやめさんがそう言うなら・・・・。
あ、そうだ。
「それだったら、あやめさんも一緒に行きましょう。もう完全に日も隠れてるし、たまには二人で夜の散歩も良いんじゃないの?」
「えっ、あやめさんも?」
「まぁ、宜しいんですの?」
「宜しいも何も無いでしょ。さ、そうと決まったら行きましょう」
そう言って、俺は二人を連れ出した。
月の光が降り注ぐ夜の道を、俺たち3人は歩いていた。
俺が居るとは言え、あやめさんは北川と一緒に外を歩けて余程嬉しいらしい。
やっぱり、あやめさんも連れ出して正解だったな。
「相沢・・・・」
「何?」
「・・・・さんきゅ」
「気にしなくて良いわよ」
俺は別に北川の為にやってるんじゃないからな。
あやめさんの為だ。
だから北川が気にする必要なんか全然ない。
「ん?おい、相沢。あそこに居るのもしかして・・・・」
「え?」
北川の指す方を見ると・・・・舞と佐祐理さんが居た。
何でこうも知り合いに遭遇するかな・・・・。
「北川。あの二人の相手は私がするから、二人は見つかる前にどこか行った方が良いわよ」
「あぁ、分かった。それじゃ相沢、頼「あははーっ、祐子さんじゃないですか~」むって・・・・遅かった・・・・」
二人を逃がすより先に、佐祐理さんに見つかってしまった。
こうなると下手に逃げると不自然だな。
「はぁ、本当にしょうがないわね・・・・ん?」
舞と佐祐理さんがこっちに向かって走り出した時、突然車が猛スピードで二人に向かって突っ込んで来た!
「舞!佐祐理さん!危ない!!」
「・・・・・・?」
「ふぇ?」
俺の声を聞いて横を振り向く二人。
もうすでに車はすぐそこまで迫っている。
車は急ブレーキを踏んでいるようだが遅い!
駄目だ・・・・!!!
俺は目を瞑った。
キキキーーーーーィィッ!!
やがて、辺りを静けさが支配する。
目を開けると、路地の端に倒れこんでいる二人を見つけた。
俺はすぐさま二人の所に駆け寄る。
「舞!佐祐理さん!しっかりして!!」
「ふ、ふぇ~、びっくりしました・・・・」
「・・・・・・・・」
何事もなかったかのように立ち上がる二人。
・・・・何で?
さっきのタイミングでは、どう考えても避けるのは無理だったはずだ。
二人の体が鋼鉄で出来ているわけじゃあるまいし・・・・。
ガチャ。
急に車のドアの開く音がして、中から狼狽した男が出てくる。
「ちょっと、あなた!」
「ち、違う!俺は轢いてない!!」
俺が文句を言おうとすると、その男は早口でそう叫ぶ。
ちょっと待て、轢いてない?
「何も当たった感触なんてしなかったし、ぶつかったような音もなかった!俺は轢いてないんだ!!」
それだけ捲し立てると、男は逃げるように再び車に乗り込むとさっさと発進させて居なくなってしまった。
「・・・・どういう事?」
「さぁ、俺にもさっぱり・・・・あ、あやめさん!」
あやめさんは、苦しげな顔をして辛そうにしている。
もしかして・・・・。
「あやめさん、舞と佐祐理さんを助けてくれたの?」
「よく・・・・分かりません。ただお二人を見て危ないって思っただけで・・・・」
それは多分、あやめさんが普段無意識で使っている霊力が働いたんだろうな。
それで、舞と佐祐理さんは助かったのだろう。
あやめさんには感謝しないとな・・・・。
「相沢。悪いけど俺、あやめさん連れて帰るわ。後は一人で帰ってくれ」
「えぇ、分かったわ。あやめさん、お大事にね」
「は、はい、すみません・・・・」
申し訳なさそうな顔をするあやめさん。
北川はそんなあやめさんを連れて、帰って行った。
さて、俺も帰るかな・・・・。
「あ、あの~・・・・」
「え?」
そこには放って置かれた美女二人。
すっかり忘れてた・・・・。
「さっきの方、誰ですか?」
「あ~え~・・・・ごめん、ちょっと事情があって教えられないの」
「はぇ~、そうなんですか」
「祐子・・・・あの子、人間じゃない。何者?」
「!?」
「ふぇ?」
やっぱり舞には分かってしまうのか・・・・。
しょうがない、北川には後で謝っておくとして、二人に説明するか。
そして俺は、二人に事のあらましを説明した。
やっぱりと言うか何と言うか、二人は驚きもせず俺の言葉を信じていた。
俺は二人に、この事は決して誰にも言わないように頼むと、その場で別れて家路についた。
それにしても・・・・南怒るだろうなぁ・・・・。
はぁ、どうしよ?
あやめさんに教えるのに必死になっていたせいで、すっかり遅くなってしまった。
夜の帳が下り、もう真っ暗である。
「いや~、悪いな相沢。こんな時間まで付き合せちまって」
「すみません、祐子さん。わたくしの為に・・・・」
全然悪びれた様子のない北川と、申し訳無さそうなあやめさん。
対照的だな・・・・。
「別に気にしなくて良いわ。時間に気付かなかった私も悪いんだし」
「・・・・送ってくか?」
「一応、これでも元男よ?」
「でも今は女だろ。もしもの事もあるし」
「そうですわね。わたくしもその方が宜しいと思います」
う~ん・・・・まぁ、あやめさんがそう言うなら・・・・。
あ、そうだ。
「それだったら、あやめさんも一緒に行きましょう。もう完全に日も隠れてるし、たまには二人で夜の散歩も良いんじゃないの?」
「えっ、あやめさんも?」
「まぁ、宜しいんですの?」
「宜しいも何も無いでしょ。さ、そうと決まったら行きましょう」
そう言って、俺は二人を連れ出した。
月の光が降り注ぐ夜の道を、俺たち3人は歩いていた。
俺が居るとは言え、あやめさんは北川と一緒に外を歩けて余程嬉しいらしい。
やっぱり、あやめさんも連れ出して正解だったな。
「相沢・・・・」
「何?」
「・・・・さんきゅ」
「気にしなくて良いわよ」
俺は別に北川の為にやってるんじゃないからな。
あやめさんの為だ。
だから北川が気にする必要なんか全然ない。
「ん?おい、相沢。あそこに居るのもしかして・・・・」
「え?」
北川の指す方を見ると・・・・舞と佐祐理さんが居た。
何でこうも知り合いに遭遇するかな・・・・。
「北川。あの二人の相手は私がするから、二人は見つかる前にどこか行った方が良いわよ」
「あぁ、分かった。それじゃ相沢、頼「あははーっ、祐子さんじゃないですか~」むって・・・・遅かった・・・・」
二人を逃がすより先に、佐祐理さんに見つかってしまった。
こうなると下手に逃げると不自然だな。
「はぁ、本当にしょうがないわね・・・・ん?」
舞と佐祐理さんがこっちに向かって走り出した時、突然車が猛スピードで二人に向かって突っ込んで来た!
「舞!佐祐理さん!危ない!!」
「・・・・・・?」
「ふぇ?」
俺の声を聞いて横を振り向く二人。
もうすでに車はすぐそこまで迫っている。
車は急ブレーキを踏んでいるようだが遅い!
駄目だ・・・・!!!
俺は目を瞑った。
キキキーーーーーィィッ!!
やがて、辺りを静けさが支配する。
目を開けると、路地の端に倒れこんでいる二人を見つけた。
俺はすぐさま二人の所に駆け寄る。
「舞!佐祐理さん!しっかりして!!」
「ふ、ふぇ~、びっくりしました・・・・」
「・・・・・・・・」
何事もなかったかのように立ち上がる二人。
・・・・何で?
さっきのタイミングでは、どう考えても避けるのは無理だったはずだ。
二人の体が鋼鉄で出来ているわけじゃあるまいし・・・・。
ガチャ。
急に車のドアの開く音がして、中から狼狽した男が出てくる。
「ちょっと、あなた!」
「ち、違う!俺は轢いてない!!」
俺が文句を言おうとすると、その男は早口でそう叫ぶ。
ちょっと待て、轢いてない?
「何も当たった感触なんてしなかったし、ぶつかったような音もなかった!俺は轢いてないんだ!!」
それだけ捲し立てると、男は逃げるように再び車に乗り込むとさっさと発進させて居なくなってしまった。
「・・・・どういう事?」
「さぁ、俺にもさっぱり・・・・あ、あやめさん!」
あやめさんは、苦しげな顔をして辛そうにしている。
もしかして・・・・。
「あやめさん、舞と佐祐理さんを助けてくれたの?」
「よく・・・・分かりません。ただお二人を見て危ないって思っただけで・・・・」
それは多分、あやめさんが普段無意識で使っている霊力が働いたんだろうな。
それで、舞と佐祐理さんは助かったのだろう。
あやめさんには感謝しないとな・・・・。
「相沢。悪いけど俺、あやめさん連れて帰るわ。後は一人で帰ってくれ」
「えぇ、分かったわ。あやめさん、お大事にね」
「は、はい、すみません・・・・」
申し訳なさそうな顔をするあやめさん。
北川はそんなあやめさんを連れて、帰って行った。
さて、俺も帰るかな・・・・。
「あ、あの~・・・・」
「え?」
そこには放って置かれた美女二人。
すっかり忘れてた・・・・。
「さっきの方、誰ですか?」
「あ~え~・・・・ごめん、ちょっと事情があって教えられないの」
「はぇ~、そうなんですか」
「祐子・・・・あの子、人間じゃない。何者?」
「!?」
「ふぇ?」
やっぱり舞には分かってしまうのか・・・・。
しょうがない、北川には後で謝っておくとして、二人に説明するか。
そして俺は、二人に事のあらましを説明した。
やっぱりと言うか何と言うか、二人は驚きもせず俺の言葉を信じていた。
俺は二人に、この事は決して誰にも言わないように頼むと、その場で別れて家路についた。
それにしても・・・・南怒るだろうなぁ・・・・。
はぁ、どうしよ?
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