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過去の遺作置き場
2017年09月26日 (Tue)
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2002年06月30日 (Sun)
「おー、お待たせお待たせ」
「運転手さん、出して」

ブロロロォーー。
北川が車に乗るか乗らないかと言うところで車が発進する。

「うぉわたっ、たったっ・・・・?!」

急に車が発進した為、北川は後ろ向きに仰け反る。

「あ、相沢・・・きゅ、急に発進させるな・・・・」

何とかして体勢を戻した北川は文句を言ってくるが、俺は素知らぬ顔で無視をした。


今、俺たちは夜の作業に向けての夜食を買いに来ている。
この車は、言うまでもなく佐祐理さんが乗ってきた物だ。
夜食を買いに行くに当たって、運転手ごと借りたのだ。


「何だよ、相沢・・・まだ怒ってんのか?」
「当たり前でしょ!完成しかけた模擬店全部滅茶苦茶になったの、全て北川の責任なのよっ?!」
「だから何度も謝っとろうが・・・お前もいい加減しつこい性格してるな」

いくら謝っても、お前に反省の色が見えないから怒ってんだよ俺は。

「それにしても良い夢だったな・・・・ぐふふ」
「あんたのつまらん夢に人を巻き込むんじゃないわよっ!!!」
「ごめんよっ!!」







「それにしても何だなぁ・・・」
「何?」

北川は車の窓から顔を出して夜の街を眺めている。

「ここんとこ泊まり込みっぱなしで、学校を出るのはこうして夜食を買いに出る時くらいなもんだろ?」
「だから何よ?」
「そのせいか知らんが・・・夜の街ってのはこんなに静かなもんだったかな?」

そう言われて、俺も窓の外に目をやる。
商店街の店と言う店は全て閉まり・・・真っ暗闇で人の気配すらしない。
確かに・・・ちょっと寂し過ぎるかも知れない。

キキーッ!
いきなり車が急ブレーキをかける。

「おわったたた・・・!」

危うく座席から落ちて倒れそうになる俺と北川。
何事かと外を見てみると、なんてことは無い、ただ赤信号に引っかかっただけのようだ。

「信号で止まるのは良いけど、もう少し安全運転してくれよなぁ・・・・」

まったくだ。
俺と北川はブツブツと文句を言いながら、元の席に座りなおす。






あれからどれだけ経っただろうか。

「なぁ?」
「何?」
「この信号・・・やけに長くないか?」
「そうね・・・確かに・・・」

信号待ちで止まってから、もうかなりの時間が経っているような気がする。
いや・・・でも、まだ数分しか経ってないような気も・・・?
おかしい・・・何故か時間的感覚がはっきりしない。
大体、今何時なんだ・・・?

チャラ~ララ~ララ~ララ~・・・♪

「「な、何(だ)?」」

突然外から聞こえてきた軽快な笛の音に、俺たちは窓から外を覗き見る。
そこには、この静かな闇夜には不釣合いなチンドン屋がビラをばら撒きながら歩いていた。
俺たちは、思わずその光景に見入ってしまう。

やがて、信号が青になり車が走り出す。
俺たちは、姿が見えなくなるまでそのチンドン屋を見つめていた。


「なぁ・・・・最近のチンドン屋はオールナイトあり・・・か?」
「・・・・私が知るわけないでしょ」

俺が聞きたいくらいだ。
それにしても今のチンドン屋・・・・。
まるで、俺たちが静かな夜の街に疑問を抱いたのに呼応したかのように出てきたような・・・・。
気のせいか?


「お、もうすぐ学校だな」

北川のその言葉に俺は現実引き戻される。
そうだ、明日は学園祭初日。
何が何でも準備を終わらせないといけない。
今夜は徹夜だな・・・・。



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