過去の遺作置き場
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン・・・。
校内に響き渡るチャイム。
変だな・・・学園祭の準備期間の間、お昼と放課後のチャイム以外は全て停止しているはずだが・・・。
「あれ?もうお昼?」
今まで寝ながら作業をしていた名雪が、目を覚まして聞いてくる。
「そんなわけないでしょ。さっき朝食べたばかりなんだから・・・多分、チャイムが故障かなんかしたんでしょ」
名雪にそう言いながらも、俺は疑問が晴れなかった。
普通に考えたら今言った通りなのだが・・・何か変だ・・・。
時間的感覚がおかしいと言うか・・・大体、今何時なんだ?
俺はふと作業を止めて考え込んでしまった。
「祐子さん、サボらないでください」
「あ、ごめん、ちょっと考え事してたから・・・」
俺は再び自分の仕事に戻る。
ちなみに今声をかけてきたのは栞だ。
他に天野も来ていて、うちの手伝いをしている。
栞たちのクラスはほとんど作業が終わっていると言う事だったので、ピンチヒッターで手伝いに来てもらったのだ。
「ねぇ、どうでも良いけどアンテナは何処行ったの?」
真琴の言葉で現実に戻される。
そう言えば・・・・あいつ、何処へ行ったんだ?
校内に響き渡るチャイム。
変だな・・・学園祭の準備期間の間、お昼と放課後のチャイム以外は全て停止しているはずだが・・・。
「あれ?もうお昼?」
今まで寝ながら作業をしていた名雪が、目を覚まして聞いてくる。
「そんなわけないでしょ。さっき朝食べたばかりなんだから・・・多分、チャイムが故障かなんかしたんでしょ」
名雪にそう言いながらも、俺は疑問が晴れなかった。
普通に考えたら今言った通りなのだが・・・何か変だ・・・。
時間的感覚がおかしいと言うか・・・大体、今何時なんだ?
俺はふと作業を止めて考え込んでしまった。
「祐子さん、サボらないでください」
「あ、ごめん、ちょっと考え事してたから・・・」
俺は再び自分の仕事に戻る。
ちなみに今声をかけてきたのは栞だ。
他に天野も来ていて、うちの手伝いをしている。
栞たちのクラスはほとんど作業が終わっていると言う事だったので、ピンチヒッターで手伝いに来てもらったのだ。
「ねぇ、どうでも良いけどアンテナは何処行ったの?」
真琴の言葉で現実に戻される。
そう言えば・・・・あいつ、何処へ行ったんだ?
保健室。
現在、ここは人で溢れかえっており満員御礼と言った感じである。
理由は・・・怪我人がよく出ると言うのもあるが、やはり一番の理由は秋子さんだろう。
彼女に診察してもらおうと、保健室に押しかけた男どもで一杯なのだ。
「ん~・・・・ただの食べ過ぎですね」
目の前に座っている男子を診察しながら秋子さんはそう言う。
どうでも良いが、食べ過ぎ如きで保健室に来るな。
「超強力下剤です、大さじ二分の一杯分飲んで行ってください。次の方どうぞ」
秋子さんは、診断を下した生徒に大きな薬瓶を渡すと次の生徒を椅子に座らせる。
さっきからずっとこの調子だ。
はっきり言って、休む暇もない。
しかし・・・・。
「とらんきらいざ?」
「あら?」
秋子さんは、今ほど渡した薬瓶を受け取るとラベルに目をやる。
「とらんきらいざ・・・・あらあら、大変」
ちっとも大変そうには見えない秋子さんである。
ブロロロロロ・・・・・ブォン!
響くエンジン音と共に、秋子さんがバイクに跨り走っている。
「間に合えば良いですけど・・・」
そう言うと、秋子さんは更にアクセルをふかした。
オンボロアパート・・・その表現そのままの下宿。
秋子さんはバイクごと下宿の階段を駆け上がる。
目的の部屋の前まで来ると、秋子さんはバイクから降りて部屋のドアを開けた。
「ごめんください。入りたくないですけど入りますよ?」
・・・・秋子さん、何気に酷いよ?
しかし、入った瞬間秋子さんは凍りついた。
何故なら・・・その部屋の中は言葉で表現できないほどのカビで埋め尽くされていたのだ。
はっきり言って、廃墟どころの話ではない。
「・・・・・・どういうことかしら?」
ようやく意識を取り戻した秋子さんは、誰に言うでもなく声を絞り出す。
辺りを見回すと、石橋がその場に倒れていた。
「しっかりしてください。大丈夫ですか?」
「う・・・うぅ・・・」
どうやら意識はあるようだ。
「とりあえず、ここから出ましょう・・・・」
そう言うと、秋子さんは石橋を担いでその部屋を後にした・・・。
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