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過去の遺作置き場
2017年10月23日 (Mon)
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2002年07月31日 (Wed)
6月16日



やれやれ、昨日は色々とあって疲れた。
それにしても・・・・以外な接点だったなぁ。









俺は背中に担いだ南をベッドの上に降ろす。
今の所、まだ目覚める気配はないようだ。
結構気の強い子かとも思ったが・・・・やっぱり女の子だな。

「それで・・・・どうするの、北川?」
「どうするって?」
「だからあの幽霊の事よ」

そう言って、俺はあやめさんの方を指差す。
あやめさんは、心配そうな表情で南を見つめている。

「どうするも何も・・・・人違いなんだから、帰ってもらうしかないだろ」
「・・・・相手が女の子の割には冷たいわね」
「竹田と一緒にすなっ。俺の場合、相手が生身の女の子と言う条件が付くんだ!」
「薄情ねぇ・・・・」

俺はもう一度南の寝ているベッドの方を見やる。
そこには相変わらず眠り続ける南と・・・・?
あれ?あやめさんが居ない?

俺はキョロキョロと辺りを見回すが、どこにも姿は見えない。

「どうした、相沢?」
「あやめさんが居ないのよ・・・・」
「何っ、これでお引取り願う手間が省け・・・・おごわっ?!」

何処までも薄情な北川はひとまずぶん殴ると、慎重にもう一度辺りを見回す。
う~ん、やっぱり居ない・・・・。
一体、何処へ・・・・。

「あ、あの・・・・」
「ん?」

どうやら南が目を覚ましたらしい。

「大丈夫?急に悲鳴上げて気絶するから、びっくりしたわよ」
「え?いえ、あの・・・・わたくしは・・・・」

・・・・『わたくし』?
南は確か自分の事『私』って言ってたような。
それに、何処と無く雰囲気が・・・・。

・・・・あ。

「ま、まさかあやめさんか?」

どうやら北川も気付いたらしい。
この雰囲気は、どう見てもあやめさんだ。

「はい、そうですよ、潤様」

にっこりと笑う南・・・・いやあやめさん。
どうにもうこうにもよく分からない。
何が一体どうしたんだ?

「あやめさん、一体何で急に・・・・」
「出て行って!!」
「!?」

いきなり大声をあげる南・・・・今のは間違いなく南だな。
えらい剣幕で鏡に映る自分に向かって叫んでいる。

「これは私の身体よ!出て行って!!」
「きゃあっ!」

突然、南の身体から弾き出されるようにあやめさんが出てきた。
要するに、のり移ってたって事か。

「そう簡単に私の身体を取られてたまるもんですか!」
「南、ちょっと落ち着いて」
「え!?あ、あれ?」

キョロキョロと辺りを見回す。

「わ、私確か玄関に居たと・・・・」
「あやめさんが幽霊だと気付いた瞬間気絶したから、北川の部屋まで運んだのよ。覚えてないの?」
「あ・・・・そう言えば・・・・」

思い出したと言った感じで視線を上に上げる南。


「それにしても本当に幽霊だったなんて・・・・」

南はマジマジとあやめさんを眺める。
パッと見は分からないが、よぅく見ると身体が少し透けている。
でも、注意して見ると分かる程度だ。
南が幽霊だと思わなかったのも無理ないのかも知れない。


「とにかく、これで俺の誤解は晴れたな」

清々しい顔でそんな事を言う北川。

「あら、誤解とは限らないわ」
「な、何故だ?」
「当然よ。ただ単に幽霊だって分かっただけで・・・・北川さんと全然関係ないとは証明されてないもの」
「だから、俺に幽霊の知り合いなんか居ないっつーの!!」

激しく言い争う二人。
やれやれ・・・・。

「二人ともちょっと待った。こう言うのはあやめさん本人に聞くのが一番よ」

そう言って二人の口争いを止めると、俺はあやめさんの方を振り向く。

「あやめさん。今から私の聞く事に正直に答えてくれる?」
「はぁ、何でしょうか・・・・?」

小首を傾げて俺の次の言葉を待つあやめさん。

「それじゃ・・・・え~と、まず確認したいんだけど、あやめさんの待ち人ってこの北川で間違いないの?」

北川の首根っこを掴み、ずいっとあやめさんの前に差し出す。

「おい、俺は物じゃないぞ」
「似たようなもんでしょ。それでどう?」

それでも何か文句を言う北川を無視してあやめさんに問いかける。

「はい・・・・間違いありませんわ。潤様の顔を見間違えたりするはずがありませんもの」
「ほ~ら、見なさい」
「だから知らないって!」

とりあえず、再び口げんかを始めそうな二人を無視して俺は質問を続ける。

「それじゃあ・・・・え~と、あやめさん。あやめさんの生まれた年っていつ?」
「え?え~と、大正・・・・」

ちょっと待った。

「大正?」
「えぇ・・・・それがどうかしたのですか?」

大正時代の人か・・・・。

「北川って大正時代から生きてたの?」
「んなわけあるかっ!!」
「ま、当然か」

そうなると、やっぱり彼女の勘違いって事になるなぁ。

「よし、これで本当に立証された。俺は関係ない」
「そんな事・・・・」

未だ納得行かない南。
しかしなぁ・・・・いくら何でも大正時代の人間じゃあ、北川が関係ある可能性なんて・・・・。

・・・・ちょっと待てよ?

「ねぇ、北川・・・・あなたの『潤』って名前、どうやってつけられたか知ってるの?」
「俺の名前か?確か、死んだ曾じぃさんの名前から取ったって話だが・・・・」
「それだわ!」

急に南が声を上げる。
何かを思いついたらしい。

「ねぇ、もしかしたらその曾おじいさんが、あやめさんの待ち人なんじゃない?」

あぁ、なるほど。
確かにその可能性はあるな・・・・。

「北川、一度確認してみたら?」
「む、むぅ・・・・分かった」

そう言って、北川は電話の方へと向かう。
ピポパと、慣れない手つきで番号をプッシュしている。

「あ、じいちゃん?俺、潤。うん、ちょっと聞きたい事があるんだけど・・・・」

そうやら、祖父の所に電話してるらしい。

「ねぇ、相沢さん。どう思いますか?」
「どうって・・・・まぁ、8割がた間違いないんじゃない?」

全然血の繋がらない人間と瓜二つと言う事もないだろう。
まぁ、世界には自分のそっくりさんが3人は居ると言うから当てにはならんが。


「・・・え?!・・・・あぁ、うん・・・・で・・・・・あぁ、分かったよ。じゃあ」

北川が受話器を置くと戻ってきた。

「どうだった?」

南が神妙な面持ちで北川に問いかける。

「ピンポ~ン・・・・大正解だよ」
「やっぱり」

どうやら、本当だったみたいだな。

「じいちゃんの話では、若い頃の曾じいさんと本当にそっくりらしい。俺の名前も、何処と無く赤ん坊の頃から面影があったからつけたんだってさ」
「でも、これで謎が解けたわね」
「これでもう関係ないとは言わせませんからね、北川さん」
「むぅ・・・・分かったよ」
「そう言うわけだからあやめさん、存分にこの人にとり付いてね」
「こら!物騒な事言うな!!」
「とり付くとはどう言う事でしょう?」

とっても不思議そうなあやめさん。
本当にこの人は、自分が幽霊だと言う自覚がないんだな・・・・。










それから色々話して、あやめさんは南と同じ家系だと言う事も分かった。
そう言う事もあり、南は色々協力してくれる事になり、今日は3人で知り合いの霊能者の所に行ってるはずだ。

おれ?
俺は・・・・・もう部外者だしな。


さて、一体どうなる事やら。



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