過去の遺作置き場
7月9日 その1
「相変わらず、やってるわね~」
俺は、陸上部の練習風景を眺めながらそう言った。
いや、名雪の練習風景と言うべきか。
別に陸上自体には興味ないし。
俺はただ、名雪が部活ではどんな風なのか見たかっただけなのだ。
「相変わらず、やってるわね~」
俺は、陸上部の練習風景を眺めながらそう言った。
いや、名雪の練習風景と言うべきか。
別に陸上自体には興味ないし。
俺はただ、名雪が部活ではどんな風なのか見たかっただけなのだ。
「それで、どうだったの?」
「う~ん、やっぱり何だかんだ言っても名雪は部長なだけあるわね・・・・って香里、いつから居たの?」
俺の隣にはいつの間にか、香里が立っていた。
・・・・俺の腕に自分の腕を絡ませながら。
一体いつの間に組んだんだ?
相変わらず、油断できん。
「まぁ、それは置いといて・・・・」
「は?」
「いや、こっちの話。香里はこんな所に何しに来たの?」
「あたしは、ただ相沢さんの姿が見えたから来ただけよ」
シレッとそう答える香里。
まぁ、そんな事だろうと思ったけどさ。
もう、最近の香里の行動にも慣れてきたし・・・・。
「ねぇ、相沢さん。こんなの見てないで一緒に帰りましょ?」
こんなのって(汗)
結構、酷いな香里。
まぁ、俺自身見てるのにもそろそろ飽きてきたから、帰ろうかな・・・・。
「ゆ、祐子ちゃん危ないっ!!」
「え?」
突然の自分を呼ぶ声。
振り返ると、目の前には黒くて丸い物体・・・・砲丸が目の前まで迫ってきていた。
って、危なっ・・・・・!
そう思う間も無く、頭に衝撃が走る・・・・次の瞬間には、俺は気を失っていた。
「・・・ちゃん・・・・うこちゃん、祐子ちゃん!!」
誰かの呼ぶ声がする。
聞いた事のない声・・・・だけど、どこか懐かしい声。
この声を聞いたのはいつだっただろう?
ぼやけた頭を巡らすけれど、何も浮かんでこない。
・・・・それにしても・・・・煩いわね。
人が寝てるんだから、少しは静かにしてもらえないかしら?
落ち着いて寝れないじゃない・・・・。
「祐子ちゃん、祐子ちゃんてば!お願い、目を覚まして!!」
「相沢さん、しっかりして!」
もう・・・・誰だか知らないけど、その言葉は祐子ちゃんとか言う子に言ってよ。
私は、そんな名前じゃない・・・・私は・・・・え、あれ?
私の名前・・・・名前・・・・。
どうして・・・・どうして、思い出せないの?
自分の名前・・・・そんな当たり前の事が思い出せないなんて。
変・・・・頭の中に霞がかかったみたいで、まるで考えが纏まらない。
そう言えば・・・・自分の名前だけじゃない。
私がここで何をしているのか・・・・どうしてここに居るのか。
それさえもまったく分からない。
私は・・・・一体、どうして・・・・。
分からない・・・・分からない分からない・・・・。
まるで自分の心と頭の中を、恐怖と言う暗闇が覆っていくみたい・・・・。
怖い、怖いよ!
いや、誰か助けて!!
「いやあぁっ!!!」
ふっと闇が開ける。
一際大きな自分の絶叫で、私は目を覚ましたらしい。
目の前には心配そうな表情で私を見ている二人の女の子の姿。
「ゆ、祐子ちゃん、大丈夫?」
「相沢さん、大丈夫なの?」
心配げな声で話しかけてくる二人の女の子。
二人とも凄く可愛い女の子だった。
でも・・・・私はこの二人を知らない・・・・。
「えっと、その・・・・大丈夫だけど。二人とも私の事知ってるの?」
「「えっ?」」
小さな声と共に、私を見つめる二人。
その表情は信じられないと言った感じだった。
・・・・・・・・?
その二人の表情を見た瞬間、私の中に何かもやもやした物が広がったと同時に妙な感覚を覚えた。
それは・・・・小さな、胸の痛みだった。
「う~ん、やっぱり何だかんだ言っても名雪は部長なだけあるわね・・・・って香里、いつから居たの?」
俺の隣にはいつの間にか、香里が立っていた。
・・・・俺の腕に自分の腕を絡ませながら。
一体いつの間に組んだんだ?
相変わらず、油断できん。
「まぁ、それは置いといて・・・・」
「は?」
「いや、こっちの話。香里はこんな所に何しに来たの?」
「あたしは、ただ相沢さんの姿が見えたから来ただけよ」
シレッとそう答える香里。
まぁ、そんな事だろうと思ったけどさ。
もう、最近の香里の行動にも慣れてきたし・・・・。
「ねぇ、相沢さん。こんなの見てないで一緒に帰りましょ?」
こんなのって(汗)
結構、酷いな香里。
まぁ、俺自身見てるのにもそろそろ飽きてきたから、帰ろうかな・・・・。
「ゆ、祐子ちゃん危ないっ!!」
「え?」
突然の自分を呼ぶ声。
振り返ると、目の前には黒くて丸い物体・・・・砲丸が目の前まで迫ってきていた。
って、危なっ・・・・・!
そう思う間も無く、頭に衝撃が走る・・・・次の瞬間には、俺は気を失っていた。
「・・・ちゃん・・・・うこちゃん、祐子ちゃん!!」
誰かの呼ぶ声がする。
聞いた事のない声・・・・だけど、どこか懐かしい声。
この声を聞いたのはいつだっただろう?
ぼやけた頭を巡らすけれど、何も浮かんでこない。
・・・・それにしても・・・・煩いわね。
人が寝てるんだから、少しは静かにしてもらえないかしら?
落ち着いて寝れないじゃない・・・・。
「祐子ちゃん、祐子ちゃんてば!お願い、目を覚まして!!」
「相沢さん、しっかりして!」
もう・・・・誰だか知らないけど、その言葉は祐子ちゃんとか言う子に言ってよ。
私は、そんな名前じゃない・・・・私は・・・・え、あれ?
私の名前・・・・名前・・・・。
どうして・・・・どうして、思い出せないの?
自分の名前・・・・そんな当たり前の事が思い出せないなんて。
変・・・・頭の中に霞がかかったみたいで、まるで考えが纏まらない。
そう言えば・・・・自分の名前だけじゃない。
私がここで何をしているのか・・・・どうしてここに居るのか。
それさえもまったく分からない。
私は・・・・一体、どうして・・・・。
分からない・・・・分からない分からない・・・・。
まるで自分の心と頭の中を、恐怖と言う暗闇が覆っていくみたい・・・・。
怖い、怖いよ!
いや、誰か助けて!!
「いやあぁっ!!!」
ふっと闇が開ける。
一際大きな自分の絶叫で、私は目を覚ましたらしい。
目の前には心配そうな表情で私を見ている二人の女の子の姿。
「ゆ、祐子ちゃん、大丈夫?」
「相沢さん、大丈夫なの?」
心配げな声で話しかけてくる二人の女の子。
二人とも凄く可愛い女の子だった。
でも・・・・私はこの二人を知らない・・・・。
「えっと、その・・・・大丈夫だけど。二人とも私の事知ってるの?」
「「えっ?」」
小さな声と共に、私を見つめる二人。
その表情は信じられないと言った感じだった。
・・・・・・・・?
その二人の表情を見た瞬間、私の中に何かもやもやした物が広がったと同時に妙な感覚を覚えた。
それは・・・・小さな、胸の痛みだった。
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