過去の遺作置き場
7月15日
お昼休み・・・・私は、昼食を取る為に食堂へと向かっていた。
本当は皆に誘われてたんだけど・・・・何となく、私は気分が乗らなくて辞退した。
理由は・・・・本当は分かってるんだけど・・・・。
だって、皆で食べるって事は必然的に北川君とも・・・・。
「はぁ・・・・」
私は、歩きながら一つ大きな溜息を吐いた。
お昼休み・・・・私は、昼食を取る為に食堂へと向かっていた。
本当は皆に誘われてたんだけど・・・・何となく、私は気分が乗らなくて辞退した。
理由は・・・・本当は分かってるんだけど・・・・。
だって、皆で食べるって事は必然的に北川君とも・・・・。
「はぁ・・・・」
私は、歩きながら一つ大きな溜息を吐いた。
「相沢さん!どうかしたんですか?」
「え?」
急に誰かに声をかけられた。
記憶を辿る限りでは、聞き覚えのない声だけど・・・・。
誰だろう?
そう思いながら振り返ると、
「?!」
昨日、喫茶店で北川君と一緒に居た女の子が立っていた。
どうして、この子が・・・・?
「相沢さん?・・・・って、そう言えば記憶喪失でしたっけ。昨日、北川さんに聞いたのに忘れてました」
そう言うと、目の前の女の子は軽くお辞儀しながら、
「え~と、始めまして・・・・になるんですよね、一応。私、朝霧南って言います!」
そう名乗った。
・・・・・?
朝霧『南』・・・・?
「あ、あの・・・・ねぇ、あやめって名前じゃないの・・・・?」
「え?!」
私の言葉を聞いた朝霧さんは、凄く驚いた表情をした。
何?・・・・私、何かいけない事でも言った?
「相沢さん、記憶ないんですよね?・・・・どこでその名前を?」
「え・・・・昨日、喫茶店で北川君とあなたを見かけた時に、秋子さんから聞いたんだけど・・・・」
「あ~、なるほど。そう言う事かぁ」
一人、納得している朝霧さん。
私にも説明してくれないと、訳がわかんないんだけど・・・・。
「朝霧さん? えっと、一体どう言う・・・・」
「・・・・そうですね、相沢さんは記憶を失う前は知ってたわけだし、教えても大丈夫かな」
「?」
「え~と、それじゃあ説明しますけど・・・・ここじゃちょっと話しにくいんで、中庭でも行きません?」
「分かったわ、朝霧さん」
「あ、私の事は『南』って呼んで下さい。相沢さんは、いつもそう呼んでましたから」
「・・・・と言うわけです」
私は、南の言う事をただじっと黙って聞いていた。
あやめさんと言うのは幽霊の事で、先祖にそっくりな北川君の家に居着いていると言う事。
遅くても命日の9月1日までには成仏させないと、消滅してしまう事。
そして、そうさせない為にあやめさんの未練を絶って成仏させてあげようと、毎週のように南に乗り移って北川君とデートしている事。
・・・・にわかには信じがたい話だった。
だけど、何故か私はそんな話を素直に受け止める事が出来た。
記憶を失う前は知っていたらしいから・・・・もしかしたら、その影響かしら?
「それじゃあ、昨日私が喫茶店で見かけたのは・・・・?」
「多分、あやめさんが乗り移った私だと思いますよ。微かながらに喫茶店に行った覚えがありますから」
「そう・・・・」
それじゃあ、北川君の本当の恋人って訳じゃないのね。
そのあやめさんって人にとっては、自分の恋人はあくまで北川君そっくりなご先祖様で、北川君本人ってわけじゃないんだから・・・・。
・・・・何故だろう?
さっきより、少し気持ちが楽になった気がする・・・・。
「え~と、それじゃあ私はこれで。ちょっと用事がありますから」
「あ、うん。ありがと、南」
「どう致しまして!」
そう言うと、一礼して南は走って行った。
それにしても、幽霊の『あやめさん』か・・・・。
どんな人なんだろう?
怖いけど・・・・ちょっと、会ってみたいかな。
「え?」
急に誰かに声をかけられた。
記憶を辿る限りでは、聞き覚えのない声だけど・・・・。
誰だろう?
そう思いながら振り返ると、
「?!」
昨日、喫茶店で北川君と一緒に居た女の子が立っていた。
どうして、この子が・・・・?
「相沢さん?・・・・って、そう言えば記憶喪失でしたっけ。昨日、北川さんに聞いたのに忘れてました」
そう言うと、目の前の女の子は軽くお辞儀しながら、
「え~と、始めまして・・・・になるんですよね、一応。私、朝霧南って言います!」
そう名乗った。
・・・・・?
朝霧『南』・・・・?
「あ、あの・・・・ねぇ、あやめって名前じゃないの・・・・?」
「え?!」
私の言葉を聞いた朝霧さんは、凄く驚いた表情をした。
何?・・・・私、何かいけない事でも言った?
「相沢さん、記憶ないんですよね?・・・・どこでその名前を?」
「え・・・・昨日、喫茶店で北川君とあなたを見かけた時に、秋子さんから聞いたんだけど・・・・」
「あ~、なるほど。そう言う事かぁ」
一人、納得している朝霧さん。
私にも説明してくれないと、訳がわかんないんだけど・・・・。
「朝霧さん? えっと、一体どう言う・・・・」
「・・・・そうですね、相沢さんは記憶を失う前は知ってたわけだし、教えても大丈夫かな」
「?」
「え~と、それじゃあ説明しますけど・・・・ここじゃちょっと話しにくいんで、中庭でも行きません?」
「分かったわ、朝霧さん」
「あ、私の事は『南』って呼んで下さい。相沢さんは、いつもそう呼んでましたから」
「・・・・と言うわけです」
私は、南の言う事をただじっと黙って聞いていた。
あやめさんと言うのは幽霊の事で、先祖にそっくりな北川君の家に居着いていると言う事。
遅くても命日の9月1日までには成仏させないと、消滅してしまう事。
そして、そうさせない為にあやめさんの未練を絶って成仏させてあげようと、毎週のように南に乗り移って北川君とデートしている事。
・・・・にわかには信じがたい話だった。
だけど、何故か私はそんな話を素直に受け止める事が出来た。
記憶を失う前は知っていたらしいから・・・・もしかしたら、その影響かしら?
「それじゃあ、昨日私が喫茶店で見かけたのは・・・・?」
「多分、あやめさんが乗り移った私だと思いますよ。微かながらに喫茶店に行った覚えがありますから」
「そう・・・・」
それじゃあ、北川君の本当の恋人って訳じゃないのね。
そのあやめさんって人にとっては、自分の恋人はあくまで北川君そっくりなご先祖様で、北川君本人ってわけじゃないんだから・・・・。
・・・・何故だろう?
さっきより、少し気持ちが楽になった気がする・・・・。
「え~と、それじゃあ私はこれで。ちょっと用事がありますから」
「あ、うん。ありがと、南」
「どう致しまして!」
そう言うと、一礼して南は走って行った。
それにしても、幽霊の『あやめさん』か・・・・。
どんな人なんだろう?
怖いけど・・・・ちょっと、会ってみたいかな。
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