過去の遺作置き場
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン。
朝。
今日もギリギリである。
「な、名雪・・・・あんた・・・・本当に、いい加減にしなさいよね・・・?」
息も絶え絶えに名雪に文句を言う俺。
「うにゅ・・・私、ちゃんと起きてるもん・・・」
そして、いつも通り寝言で応える名雪。
はぁ・・・・もう良い・・・・。
朝。
今日もギリギリである。
「な、名雪・・・・あんた・・・・本当に、いい加減にしなさいよね・・・?」
息も絶え絶えに名雪に文句を言う俺。
「うにゅ・・・私、ちゃんと起きてるもん・・・」
そして、いつも通り寝言で応える名雪。
はぁ・・・・もう良い・・・・。
「相変わらずね?」
「香里・・・もう諦めたわ」
俺はそう答えながら自分の席に座る。
名雪は・・・席に着いた途端、机の上に突っ伏した。
本当によく寝るやつだな・・・。
「ところで相沢さん、今日はお昼どうするつもり?」
「今日?別にいつも通りだけど・・・」
いつも通りと言うのは、要するに食堂で定食かもしくはパンと言う事だ。
弁当は・・・まぁ、名雪に期待するだけ無駄だな・・・まず起きれないだろうし。
「じゃあ、ちょうど良かったわ。今日は栞がお弁当持ってくるから」
う・・・また、あの重箱を食わされるのか・・・。
「・・・香里、たまには栞を止めてよ」
「無理ね」
ぐはっ、即答かい。
あの特製重箱を毎回完食してたらその内体型が崩れてしまうぞ!!
・・・俺、何で体型気にしてんだろ?(汗)
ま、まぁ良い・・・とにかく、あれを食うのは一苦労だ。
「そう言う訳だから、北川も一緒に来なさい」
「・・・何がそう言う訳なのか知らんけど、昼飯代浮くならなんでも良いぞ」
うむ、これで少しは楽になるな・・・。
はて、そう言えば女になってから栞と会うのは初めてだな。
う~ん、俺がこんな姿になってる事知ってるんだろうな・・・。
さて、昼休み。
「祐子ちゃん、お昼だよ!」
「嘘、もう?!」
俺は、名雪に呼ばれてガバッと起きる。
う~む・・・1時限目の途中から記憶がない・・・。
もしかして、俺ずっと寝てたのか?
何で誰も起こしてくれんのだ(汗)
「・・・そんな可愛い笑顔見せられたら、誰も起こす気無くすわよ」
「そ、そうなの?」
「「そうなのっ!」」
香里と名雪が怒気をはらんだ声をハモらす。
う~ん・・・・(汗)
「それじゃ、先に屋上行ってましょ。栞達もすぐ来ると思うから」
そう言って香里が席を立つ。
そうだな・・・。
一足先に屋上に着いた俺たちは、ビニールシートを広げてそこに座り栞が来るのを待つ。
ちなみにこれは舞と佐祐理さんが置いていったものだ。
バタン!
いきなり勢い良く屋上の扉が開く。
「お待たせ~です!」
そう言って出てきたのは重箱を抱えた栞だ。
階段を一気に駆け上がってきたようだが、息切れ一つしていない。
・・・随分元気になったもんだな、おい。
「も、もう駄目です・・・」
そう言って、逆に激しく息切れして出てきたのは天野。
お前がそんな事でどうする。
「祐一さんの為に、今日も張り切って作ってきました!・・・って、あれ。祐一さんは?」
そう言いながら、キョロキョロする栞。
「祐一さんは何処です?・・・・そして、そこに居る見知らぬ女性は誰ですか?」
「香里・・・栞に何も言ってないないの?」
「聞かれてないもの」
ぐ・・・いや、そうだろうけどさぁ。
普通教えとくだろ。
「どう言う事です?」
そう言いながら、俺と香里に詰め寄ってくる栞。
あ~もう、また説明しなきゃならんのか・・・。
「え~と、実はね・・・」
「「ええぇぇっっ????!!!!」」
俺の説明を聞いて激しく驚く、栞と天野。
まぁ、無理も無いが。
「で、でも何で突然そんな事になったんですか?」
「・・・聞かないで」
もうあのジャムの事は思い出したくない・・・。
「とりあえず、事情は分かりました・・・でも一つ気になる事がありますっ」
そう言ってずずいと俺の前にやってくる栞。
いや・・・ちょっと怖いんだが。
「な、何?」
「・・・・・・・・・」
ずっと無言で俺を見つめていた栞は、突然視線を下にやると両手を伸ばしムンズと俺の胸を掴んだ。
「んきゃあっ?!ちょ、ちょっと栞、いきなり何を!!??」
「何でですか!?何で、こんなに胸が大きいんですか!!!???」
そう言いながら、半狂乱に激しく俺の胸を揉みしだく栞。
頼むから止めてくれ(汗)
「男だった祐一さんが、お姉ちゃんよりも胸が大きいなんてある意味犯罪ですっ!」
「そ、そんな事知らないわよっ!」
「はぁ・・・これだから、あたしから話したくなかったのよね」
そう言って香里が溜息を吐く。
いや、のんびりしてないで助けろよっ。
「まぁまぁ、栞ちゃん。その辺で・・・」
そう言って止めに入ったのは・・・・何と北川だ。
珍しい事もあるもんだ。
「う~・・・でも、この胸すごくむかつきます・・・」
そう言いながら、俺の胸から手を離さない栞。
いい加減にしてくれないと、そろそろ痛いんだが(汗)
「そんな事しても、栞ちゃんの胸が大きくなるわけじゃないんだし、とりあえず離れようよ」
あ・・・・き、北川・・・・お前、何つー事を・・・・。
「・・・・・北川さん・・・・・」
俺の胸から手を離した栞は、くる~りと北川の方を向く。
いつの間にやら、その手には香里直伝のメリケンサックが・・・。
「えっと・・・・栞ちゃん?俺、何か変な事・・・」
「地獄へ行くですっ!!」
「ギヤーーーーーーー!!!!」
そう言って、メリケンサックで北川をボコボコにする栞。
ちなみに、何故か香里も加わっていた。
「・・・知~らないっと」
俺、名雪、天野は無視を決め込み、とっとと弁当を食べる事にした。
しかし、北川・・・・自業自得とは言え、毎回毎回不憫な奴だな。
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