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過去の遺作置き場
2024年05月04日 (Sat)
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2002年07月07日 (Sun)
「・・・・・駄目だわ、繋がらない」

そう言って香里は受話器を置いた。
横では不安そうな顔をした栞が香里の方を見つめている。
これで最後か・・・・結局、誰一人として繋がらなかったな。


「どうなってるんでしょうか・・・・私や栞さんの所はともかく、200回線以上もある佐祐理先輩の所も誰も出てこないなんて・・・・」

そう言って、天野は俯いた。
確かにな・・・・いくらなんでもおかしすぎる。
これじゃあまるで・・・・。

「まるで、この世界にあたし達しか居ないみたいね・・・・」

香里が俺の心の言葉を代弁するかのようにそう呟いた・・・・。
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2002年07月06日 (Sat)
「あ、もうすぐ駅ですね・・・」

そう言うと、私は立ち上がりドアの前まで移動しました。
毎日乗りなれていますから、いつ何駅目で降りるかなんて確認するまでもありません。

キキーッ。

耳障りな音と共にやがて電車が止まり目の前のドアが開きます。
割と急な止まり方をしたため、少しよろめいてしまいました。
ちょっと運転が乱暴ですね・・・・。
そんな事を思いながら電車を降り、ふと上を見上げた時、私は目を疑いました。
そこに書いてあるのは、間違いなく私が電車に乗り込んだ駅名・・・・。

「環状線・・・・だったのでしょうか・・・・?」

そう呟いた時、さっきの電車が終電だったのか駅の電気が消えていきました。
2002年07月05日 (Fri)
誰も居ない駅。
ガラ~ンと静かな構内には私一人・・・。
随分と静かですね・・・・。
いくら夜が遅いとは言え、誰一人ホームに居ないと言うのはちょっとおかしいですね。
それとも、いつもこの時間はこんなものなのでしょうか?

ジリリリリリリ!

!!
いけません、早く乗らないと電車が行ってしまいます(汗)
私は、全力で駆けると電車の中に飛び込みます。
ふぅ・・・ギリギリセーフでした・・・・。
それにしても、これぐらいで息切れしてしまうなんて・・・少しでも運動した方が良いんでしょうか?
以前まで病気で休んでいた栞さんの方が、まだ体力あるみたいですし・・・・。

・・・・なんだか自己嫌悪に陥ってきました・・・・これ以上考えるのは止めにしましょう。


それにしても・・・。電車内もホームと同じで全然人の姿が見えません。
ただ・・・・巫女服を着た私より少し年下ぐらいの女の子が、一人だけ座っていました。
・・・・こんな時間に一人で居ると言うのはちょっと不自然・・・・ですね。
でも、向こうから見れば私も人の事言えませんか。

でも・・・・。


何故、巫女服なんでしょうか・・・・?
2002年07月04日 (Thu)
ガシャーーン!

一体、どれくらい久しぶりなのか・・・。
学校中の生徒を閉め出し、学校の門が閉まった。
そして、俺たちも例外ではない。
2002年07月03日 (Wed)
「それにしても・・・・妙な話ですね」

秋子さんは、窓の外を眺めながら呟いた。
今、秋子さんと石橋は百花屋に来ている。
ここで、先ほどのアパートの状況を話しているのだった。
2002年07月02日 (Tue)
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン・・・。
校内に響き渡るチャイム。
変だな・・・学園祭の準備期間の間、お昼と放課後のチャイム以外は全て停止しているはずだが・・・。

「あれ?もうお昼?」

今まで寝ながら作業をしていた名雪が、目を覚まして聞いてくる。

「そんなわけないでしょ。さっき朝食べたばかりなんだから・・・多分、チャイムが故障かなんかしたんでしょ」

名雪にそう言いながらも、俺は疑問が晴れなかった。
普通に考えたら今言った通りなのだが・・・何か変だ・・・。
時間的感覚がおかしいと言うか・・・大体、今何時なんだ?
俺はふと作業を止めて考え込んでしまった。

「祐子さん、サボらないでください」
「あ、ごめん、ちょっと考え事してたから・・・」

俺は再び自分の仕事に戻る。
ちなみに今声をかけてきたのは栞だ。
他に天野も来ていて、うちの手伝いをしている。
栞たちのクラスはほとんど作業が終わっていると言う事だったので、ピンチヒッターで手伝いに来てもらったのだ。


「ねぇ、どうでも良いけどアンテナは何処行ったの?」

真琴の言葉で現実に戻される。
そう言えば・・・・あいつ、何処へ行ったんだ?
2002年07月01日 (Mon)
・・・・・・・・・。
う・・・ん・・・?
ここは・・・・?
辺りの景色は歪んでいて、まるで異次元のような世界・・・・。
確か・・・昨日も夢で見たな・・・。
とすると・・・。
後ろを振り返ると、案の定あの八つ首の龍が居た。
しかし、今回はあの巫女服を着たポニーテールの少女の姿は見えない。
今、ここに居るのは俺とこの龍だけだ。


「グオォォォォーーーーーーー・・・・・・」
「くっ・・・!」

昨日と同じだ。
龍の突然の咆哮と共に、俺の意識が薄れていく。
それと同時に、俺はどこかへ飛ばされるような感覚を受けた・・・。
2002年06月30日 (Sun)
「おー、お待たせお待たせ」
「運転手さん、出して」

ブロロロォーー。
北川が車に乗るか乗らないかと言うところで車が発進する。

「うぉわたっ、たったっ・・・・?!」

急に車が発進した為、北川は後ろ向きに仰け反る。

「あ、相沢・・・きゅ、急に発進させるな・・・・」

何とかして体勢を戻した北川は文句を言ってくるが、俺は素知らぬ顔で無視をした。
2002年06月29日 (Sat)
「ま、年に一度の学園祭ですから、生徒諸君の自主管理の尊重と言う意味合いからもですな、校長の私が今更口を差し挟むと言うのもなんなんでありまして・・・」

何故か巨大な猫と炬燵に入った校長は、長々と説教を続けている。

「・・・ま、しかしながらあの親鸞も申しておりますように、善人なおもて往生す。まして悪人においておや、人は皆只一人旅に出て振り返らず泣かないで歩くのであります・・・」

(うぐぅ・・・何でボク達まで怒られてるの・・・?)
(あうーっ、真琴、何も悪い事してないのにっ)

やかましい。
大体、お前らが北川をとっとと見つけてればこんな事にはならなかったんだ(人、それを八つ当たりと言う byロム)

「・・・人間誰しも悩み苦しみ過ち、そして成長し、桃太郎は満州に渡ってジンギスカンになるのであります。かの大芸を得て曰く、苦悩を経て大いなる快楽に至れ・・・」

(くー)
(こう言う時は名雪が羨ましいわね・・・)

溜息を吐く香里。
名雪はさっきからず~っと寝ている。
まぁ、時間的に無理も無いが。

「・・・と言うような訳でありまして、何はともあれ全員怪我一つせず何より無事これ名馬であります。くれぐれも安全第一で、そこんとこ宜しく・・・」

ズズーッ。
ようやく説教が終わり、一息ついた校長はお茶をすする。
ギギギー・・・・パラパラパラ・・・。
天井が嫌な音を立てて軋み、小さな破片がパラパラと落ちる。

「ネズミかな~?」

そう言って、天井を見上げる校長。
ネズミねぇ・・・・背中に砲身がついてて体重40tもある鉄ネズミなら居るけどな・・・。

とりあえず、これでようやく解放か・・・まったく、相変わらず話の長い校長だ・・・。
2002年06月28日 (Fri)
・・・・・・・・・。
う・・・ん・・・?
何だ、どこだここ?
辺りの景色は歪んでいて、まるで異次元のよう・・・・。
・・・・?!
な、何だありゃ・・・・龍・・・?
八つ首の龍・・・ヤマタノオロチとか言うのだろうか?
そして、その龍の目の前に一人の少女・・・。
腰まである長いポニーテールに巫女服姿が印象的だ。

「・・・・・・・・・・」

その少女が、八つ首の龍に向かって何か囁いている。
何を言っているのか気になった俺は、その少女に近づこうと・・・。

「グオォォォォーーーーーーー・・・・・・」
「うわっ?!」

突然、その龍が大きな雄叫びを上げた。
それと同時に俺の意識が薄れていく・・・。
かすかに薄れる意識の中で、俺を見て驚いてる風な少女が見えた気がした・・・。



「う・・・・ん・・・・」

朝。
俺は自然と目が覚めた。
まだ早い時間の為、周りのクラスメート達はまだ皆寝ている。
・・・・・・・・・・・。
今見た夢・・・一体何だったんだろう・・・?
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